医療 MRIとCTとの違いについて

■断層撮影、CT、MRIの適応と撮影方法
骨の形態を詳細に把握する場合や、骨や軟部組織を質的に評価する場合には、単純X線撮影に加えて、断層撮影、CTやMRIなどを行うことでより多くの情報を得られる。
1)断層撮影
関節内の陥没骨折、関節近傍の複雑骨折、骨内腫瘍病変、椎体圧迫骨折などの症例で、前後面および側面で断層撮影することで骨の立体的形状をより詳細に把握できる。また遷延治癒骨折の症例でも骨癒合の状態を正確に把握したい場合にも有用である。断層撮影を行う方法、範囲、スライス幅を的確にオーダーする。通常0.5㎜スライスで、さらに詳細な検討が必要な場合は0.3㎜スライスで撮影する。
2)CT
骨化や石灰化病変(水分の乏しい部位)の描出はMRIよりも優れている点が多い。後縦靱帯骨化や黄色靱帯骨化の脊柱管内占拠率を計算したり、脊椎圧迫骨折で骨片の脊柱管への突出の程度を把握する場合に有用である。また、上腕骨頚部骨折の診断や反復性肩関節脱臼症例におけるBankart lesionの観察、足関節の離断性骨軟骨炎、踵骨骨折の診断に際してもCTが有効である。
3)MRI
Magnetic Resonance Imaging 磁気共鳴画像の略称である。磁石と電磁波(ラジオ波)を使って体内の水素の原子核から出てくる共鳴信号を画像にする。つまり、体内の水分(脳・肝臓などの臓器、関節・軟部組織などに含まれる水分も対象である)を画像化している。
■膝関節
 X線撮影で描出できない靭帯、半月板関節軟骨の病変を把握する上で、MRIは非常に有用である。骨挫傷などの骨病変をみるにはT1強調画像が、靭帯断裂や関節軟骨病変を把握するにはT2強調画像が、半月板断裂の診断(図2)や靭帯走行の観察にはプロトン密度強調画像が優れている。通常、矢状断と冠状断像を撮影するが、膝蓋大腿関節や滑膜ヒダを描出する際には横断像が有用である。
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